【書評】心に残る1行をつくる 「伝わるのは1行。」 田口まこ

こんにちは

 

今回紹介する1冊は

 

「伝わるのは1行。」 田口まこ

 

本書は30年以上コピーライターとして活動してきた著者が、文章を書く機会が少ない人でもすぐに使えるコピーライターのスキルについて紹介しています。

 

心に残る1行をつくるために何が必要なのか?

読まれる文章とは何なのか?

 

言いたいことをまとめられずに長くなってしまう、あるいはインパクトのある文章を書けるようになりたいという方におすすめできる本です。

 

この記事では本書を読んで特に参考になった点を3つ紹介します。

 

 

長文は嫌われる

本書では読み飛ばされる文章に存在する共通点について言及しています。

 

それは、「長文」であることです。

 

現在はインターネットを活用する機会が増え、文字を使って伝えることが多くなってきました。

身近な例でいうと、LINEなどのメッセージアプリやスマホのニュースアプリです。

 

文字情報であふれかえっているので、中には読んでもらえない情報も存在します。

むしろ、世の中のほとんどの情報が読み飛ばされているとのこと。

 

読み飛ばされてしまう文章に一貫して言えることが「長いこと」なのです。

 

私はスマホのニュースアプリをよく使うのですが、たくさんの記事があるのでいくつかの記事は読み飛ばしてしまうことがあります。

特に、だらだらと書かれている文章は読んでいるうちに萎えてしまうので読み飛ばしてしまいます。

なので、長い文章が嫌われるというのはとても腑に落ちています。

 

読み飛ばされないためにはどうやって伝えればいいのか?

本書では次のような方法が紹介されています。

  

それは、短い言葉で伝えること。

 

短い言葉で伝えるには何が必要なのか次のように説明しています。

伝えたいことをギュッと凝縮する。そして、読み手に興味を持ってもらうために言葉を磨き、1行(20~30文字程度)で表現することが必要です。

2行以上の文章は嫌われるので、伝えたいことは1行に伝える。

伝えたいことを1行で表現するのはかなり難しそうですよね。

 

ただし、この1行で表現する力を身に着けることができれば、話す力や説明する力も同時に向上します。

「1行力」には、人生を変える力がある!

と本書では言及されるくらい様々なところで活用することができるスキルなんですね。

この1行での表現が説得力を増している気がします。

 

 

 

 

1行を作る基本の4つのステップ

1行力が色んな所で活用できるというのは分かりました。

しかし、ここで一つの疑問が出てきました。

 

どうやって心にささる1行を作ればいいの?と。

 

本書では読み手の心にささる1行を簡単に作ることができる4つのステップが紹介されています。

これは文章を書く以外にも、人とのコミュニケーションなど様々なところで活用できるので汎用性が高いです。

ここでは簡単に紹介します。

ステップ1.誰に伝えたいのかターゲットを”絞る”

ステップ2.伝えたいことを”広げる”

ステップ3.広げた中から本当に伝えたいことを1つ”選ぶ”

ステップ4.選んだ言葉を”磨く”

 

一見してみると、当たり前のことのように感じます。

 

しかし、当たり前でも確実にこのステップを踏むことで結果がかわってくるのです。

 

このステップを踏むのと踏まないのとでは、伝わり方に天と地ほどの差が生まれるのです。

と本書では言及されています。

 

何も考えずに文章を書きだすのでは、何を伝えたかったのか分かりにくく、誰にも伝わらないものになってしまいます。

人と話すときも同様です。

 

人に伝わりやすい文章をつくるためにも面倒くさくてもこの4つのステップを踏むことが大切です。

結果的に何も考えないよりもクオリティの高い文章を作ることが可能になるのです。

 

これは実践してみる価値がありそうですね。

 

 

 

 

聞くだけでハートをつかむ「シズル言葉」

本書では1行力を身に着けるためのテクニックが数多く紹介されています。

その中でも特に印象に残ったのが、「シズル言葉」を使うことです。

 

「シズル言葉」とは、”ふわふわ”や”サクサク”など食感や香りを伝える言葉のことです。

食感以外にも様々なことがパッと感覚的にわかる言葉でもあります。

 

聞いてほしいと思うのなら短い言葉で印象に残す必要があります。

そこで「シズル言葉」が重要な役割を果たすのです。

 

商品のパッケージに”ふわとろ○○”などと「シズル言葉」が記載されているのをよく目にするのではないでしょうか?

聞いただけで「おいしそう」って思いますよね。

こんなに短い言葉でも「おいしそう」という印象が残ります。

 

まさに1行で伝わっていますよね。

「シズル言葉」の活用が感覚的に印象を残しやすくする手助けをするのです。

そのため1行でも伝わりやすくなります。

 

ここでは食感に関する「シズル言葉」を例に挙げましたが、本書には食感以外にも様々な言葉が紹介されています。

「これシズル言葉だったんだ」という言葉が多かったので、世の中には意外と多くの「シズル言葉」であふれ返ってるんだなという印象でした。

 

 

 

 

まとめ|「伝わるのは1行。」

まとめ

・伝えたいことは長い文章ではなく、短い言葉で書く。

・基本の4つのステップを駆使して、読み手の心に刺さる1行をつくる。

・シズル言葉の活用で読み手に対して感覚的に印象を残す。

 

私自身、伝えたいことをうまく伝えることが難しかったので様々な原因を知るきっかけとなりました。

伝えたいことを何も考えずに文章や言葉で表現していたから、うまくまとまらず長々としたものになってました。

短く言葉にすることが本当に伝えたいことを直に相手に伝えることができるんですね。

 

「1行力」は人生を変える力がある。

 

この言葉の通り、1行力の習得は文章力の向上以外に人とのコミュニケーション能力の向上など日常生活から仕事まで様々なことに役立ちます。

基本の4つのステップだけでも意識して実践できるようにしたいですね。

 

 

本書では他にも、

・基本の4つのステップについて詳しく解説

・1行力を磨くためのテクニック

といった、「1行力」についてのノウハウやコツ、テクニックが詳しく紹介されています。

文章を書くことに苦手意識がある方は是非、読んでみてはいかがでしょうか。



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