はじめに
はじめまして、てくぞうです。
私は大学の教育学部を卒業し、公務員試験に合格して地方の市役所で働いていました。
しかし、2年ほどで公務員を退職し、現在は都内のIT企業でインフラエンジニアとして働いています。
「安定した公務員を捨てて、なぜIT業界へ?」と多くの方に聞かれます。
そこで今回は、公務員時代の業務内容や辞めた理由、そして実際に転職してみて感じたメリットとデメリットについてお話ししたいと思います。
なぜ公務員になったのか
大学在学中、教育学部に在籍していた私は、教員免許を取得しつつも教員としての未来に不安を感じていました。
具体的には、
- 過酷な労働環境(残業の多さ、業務量、給特法にまつわる問題など)
- 「安定」と言われるものの先が見えにくいキャリアパス
こうした理由から、より幅広い住民サービスに携わり、地元にも貢献できる地方公務員を選択したのです。
周囲の安心感も大きく、「安定した職業=公務員」というイメージが強かったため、家族からの後押しもありました。
公務員として働いてみて感じたこと
1. 幅広い業務を経験できる「何でも屋」
市役所の仕事は部署や時期によって大きく異なります。
窓口対応や電話対応だけでなく、現場に赴いて直接住民と話し合い、問題を解決することも少なくありません。
私も「何でも屋」のように多岐にわたる業務に携わりました。
2. ワークライフバランスは取りやすいが、突発的な出勤も
公務員は部署によりますが、残業時間がそこまで多くないケースもあります。
私自身はプライベートの時間を確保できていたため、休日にIT関連の記事を読んだり、プログラミングの勉強をする余裕がありました。
一方で、住民対応や災害対応のために突発的に呼び出されることもあり、休日や深夜に緊急で対応しなければならない場面は少なくありませんでした。
3. クレーム対応の精神的負担
住民とのやり取りはやりがいもある反面、クレームが多いのが現実です。
窓口や電話で厳しい言葉を受けることもあり、精神的に疲弊することもありました。
ただし、厚い福利厚生や安定した給与体系という点では大きな魅力を感じていました。
なぜ公務員を辞めようと思ったのか
1. もともとあったITへの興味
私は大学が文系で教育学部だったこともあり、「IT業界への就職は難しいのでは?」と感じていました。
それでも在学中からプログラミングを趣味で触っており、公務員時代も休日にはIT系の情報をキャッチアップしていました。
公務員という安定した立場から新しい業界へ飛び込むことに迷いはありましたが、自分の興味を本格的に追求したいという気持ちが徐々に大きくなっていったのです。
2. 転職活動を始めたきっかけ
転職エージェントサイトに登録したところ、1ヶ月ほどで内定を得られたのは大きな転機でした。
公務員時代に取得した基本情報技術者の勉強や、趣味でやっていたプログラミング経験が評価され、インフラエンジニアとして採用してもらえたのです。
「このチャンスを逃すと一生後悔するかも」という思いもあり、思い切って転職を決断しました。
実際に転職してどう思ったか
1. インフラエンジニアとしての業務内容
現在はネットワーク関連の業務が中心です。具体的には、
- ルーターやスイッチへの設定投入
- お客様へのシステム提案
- 保守や運用の下流工程から設計などの上流工程へも参画
ただし、私の担当は技術だけに没頭するというより、提案や調整に近い役割が多いのも事実です。
エンジニアにもさまざまな職種・役割があることを実感しています。
2. 学び続ける環境
IT技術は日進月歩で変化が速いですが、同僚を含むエンジニアは向上心の高い人が多く、資格取得や新技術へのモチベーションを維持しやすいと感じます。
公務員時代よりも「学びたい」「成長したい」という気持ちを尊重してもらえる環境にいると、刺激を受ける機会も増えました。
3. コミュニケーションの重要性
「エンジニアは黙々と作業する」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、実際には周りとの認識のすり合わせがとても重要。
設計ミスやトラブルを回避するためにも、社内外との密なコミュニケーションは欠かせません。
4. リモートと出社の現実
IT業界ではリモートワークが広がっていますが、私の配属先は出社がメインです。
- リモートのメリット:通勤時間の削減、自宅で集中できる
- 出社のメリット:上司やチームメンバーと直接話せ、コミュニケーションの齟齬が減らせる
どちらが良いかは一概に言えず、最終的には配属先の社風やプロジェクトの状況に左右されます。
公務員からITエンジニアへ転職するメリット
- やりたいことに集中できる
自分が興味を持っていた分野の知識を深め、日々成長を実感できます。 - キャリアの幅が広がる
技術を磨けば、さまざまな企業やプロジェクトで活躍できる可能性が高まります。 - モチベーションの高い環境
エンジニア仲間と切磋琢磨しながら、新しい技術や資格取得に挑戦しやすい。
公務員からITエンジニアへ転職するデメリット
- 安定性の低下
景気や会社の業績に左右される部分があるため、公務員ほどの安心感は得にくい。 - 常に勉強が必要
技術の移り変わりが早く、学習を怠ると置いていかれてしまう。 - 職場環境はピンキリ
Sierや自社開発企業など配属先によって働きやすさが違うため、リモートワークの有無なども含めて運や社風との相性が大きい。
まとめ
私は大学で教育学を学びながらも、教員という道に進まずに地方公務員になりました。
しかし、趣味で続けていたプログラミングやITへの興味を捨てきれず、転職活動を経てインフラエンジニアとしてキャリアをスタート。
日々新しい知識を吸収しながら、充実した毎日を送っています。
公務員のように安定性のある職種を手放すのは勇気がいる決断ですが、「何をやっていきたいのか」を明確に持っている方にとっては、IT業界への転職は大きなチャンスになるかもしれません。
興味がある方は、まずは資格学習や転職エージェントへの相談から始めてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。