はじめに
こんにちは。てくぞうです。
私は大学卒業後、地方公務員として数年間働いたのち、IT業界に転職しました。
そこで見えてきたのは、紙中心の業務からデジタル主体の環境、そして専門性の深さなど、働き方や仕事への向き合い方が大きく異なる世界でした。
今回は、公務員時代との比較を通して感じたIT業界の働き方のリアルをご紹介します。
1. 紙主体 vs. デジタル主体
公務員時代:紙ベースの文化
- 紙の書類が基本
申請書や提出書類など、公務員の仕事は紙を扱う場面が多く、電子化されていないプロセスもまだまだ残っています。 - ハンコや決裁のフロー
電子決裁が進んでいる自治体もありますが、まだハンコ文化が根強い部署もあり、承認ひとつに時間がかかるケースが少なくありません。
IT業界:デジタル前提の仕事
- データのやり取りが基本
システムやツールを使い、プロジェクト情報や議事録、スケジュールをデジタル上で共有するのが当たり前。
紙を使う場面はほぼありません。 - リアルタイムな情報共有
チャットツールやクラウドストレージで、チーム内のコミュニケーションやファイル管理がリアルタイムに行われます。
業務効率が高い一方で、常に新しいツールが登場するため、柔軟に対応する力が求められます。
2. 工数管理とプロジェクト進行の違い
公務員時代:タスクの曖昧さ
- 部署や時期によって業務内容がバラバラ
数年ごとに異動があるため、担当する業務が大きく変わります。 - 工数を明確に計算しない
行政サービスという性質上、「どれだけの時間でこれだけの成果を出す」という数値管理は比較的曖昧で、最終的に期限内に業務を終わらせることが重視されます。
IT業界:工数や進捗管理が重要
- タスクを数値化してスケジュールを組む
プロジェクト管理ツールで「誰が何時間かかる作業をするのか」を可視化し、遅延が発生しそうな部分を早期に発見・対策を練ることが常です。 - 成果物の明確化
要件定義や設計書など、プロジェクトの各フェーズで作成すべき成果物が決まっており、完了基準がはっきりしています。
3. リモートワークの有無
公務員時代:現場対応が多い
- 直接住民や関係者と会う場面が多い
住民対応や窓口業務など、対面が前提となる仕事が多いため、在宅勤務やリモートは難しいケースが多め。 - 災害時や緊急対応
緊急時には庁舎に出勤する必要があり、自宅から対応できる業務は限られています。
IT業界:仕事次第ではリモート可
- リモートワークが普及
開発案件やシステム保守など、インターネット経由で仕事が完結する場合は在宅勤務しやすい環境があります。 - とはいえ、現場による差が大きい
すべてのIT企業がリモート可能とは限らず、セキュリティ上の理由や顧客との調整のために出社が必要なケースも。
リモート希望であれば、転職時に必ず確認するのが重要です。
4. 専門性の深さ vs. ゼネラリスト志向
公務員時代:幅広い業務を渡り歩く
- 異動が前提
2~3年ごとに部署を異動し、まったく別の仕事を担当することも珍しくありません。
業務範囲が多岐にわたり、広く知識が身につきやすいです。 - ゼネラリストとしてのスキル
状況に応じて動く臨機応変さや、コミュニケーション力を磨きやすい一方で、特定の分野を深掘りし続ける機会は少ないかもしれません。
IT業界:継続的に専門を深める
- スペシャリスト志向が強い
ネットワーク、サーバー、セキュリティ、プログラミングなど、特定分野を極めることで大きく評価される傾向があります。 - キャリアパスが明確
エンジニアとしてスキルを磨く道、プロジェクト管理やマネジメントへ進む道など、多様なキャリアパスが用意されており、自分で選択して成長しやすい環境です。
まとめ
地方公務員とIT業界では、働き方や求められるスキルに大きな違いがあります。
紙中心の業務からデジタル中心のプロジェクト管理まで、比較すると「こんなに違うんだ!」と驚くかもしれません。
特に、リモートワークの可否や専門性の深掘りは、IT業界ならではの特徴といえます。
とはいえ、公務員時代に培った「臨機応変な対応力」や「幅広いコミュニケーション力」は、IT業界でも活かせる貴重なスキルです。
もし公務員からIT業界への転職を考えている方は、今回の記事を参考に、自分がどのような働き方をしたいか、どれくらい専門性を身につけたいかを明確にしてみてください。
最後に
この記事が、公務員とIT業界それぞれの働き方の特徴や違いをイメージする手助けになれば幸いです。実際に転職を検討する際は、リモートワークの有無やプロジェクト管理の方法、キャリアパスなどを中心に、企業研究と自己分析を行い、自分に合った道を選ぶことをおすすめします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。